導入事例詳細

複数ベンダーが絡み合った、全体像の見えにくい複合システム。その開発をリードしたのは“マネジメント力”

Meiji Seika ファルマ株式会社様 PharMartコールセンターシステム導入プロジェクトのご紹介

複数ベンダーが絡み合った、全体像の見えにくい複合システム。その開発をリードしたのは“マネジメント力” サムネイル画像

抗菌薬のトップメーカーであるMeiji Seika ファルマ株式会社さま。お客さまのお問い合わせを受け付けている「くすり相談室」は、正確な製品情報を提供し、適正使用の推進・普及をはかる要とも言える部署です。利用しているシステムの刷新にあたり、「PharMart」の導入に至りました。

 

本プロジェクトでは、新たなCTIシステムの開発も同時に進行させ、連携して一つのシステムとして機能することが求められていました。この複合システムを開発するにあたり、当社のマネジメント力を高く評価いただいています。プロジェクトはどのように進んだのか、直面した課題など含めて、関わっていただいたみなさまとともに振り返りたいと思います。

 

※今回はコロナ禍での取材ということもあり、感染防止の観点から撮影時のみ一時的にマスクを外していただきました。また、インタビューは換気や消毒、ソーシャルディスタンスなど十分な感染防止対策を講じながら実施しております。

【Meiji Seika ファルマ株式会社様 参加者】

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八木沼 郁夫さん

メディカル統括部 くすり相談室 室長

2020年4月に室長に就任。お客さまのお問い合わせ対応を担うくすり相談室の総責任者として、部署をリードする。

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小野田 誠さん

経営管理部 情報システムグループ長

社内のシステムの企画・運用を担う部署でグループ長を務め、全体をマネジメントしている。

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大塚 麻莉奈さん

経営管理部 情報システムグループ 主任

2018年に同部署に配属。システム導入を担当する。今回のプロジェクトの旗振役としても活躍。

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森 郁子さん

メディカル統括部 くすり相談室 課長代理

くすり相談室には2010年より配属。旧システムの導入時にも携わった。今回も現場からのシステム開発に関わる。

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篠原 圭美さん

メディカル統括部 くすり相談室 主任

システム活用し、実際にお客さまの問い合わせ対応を担当している。

【日鉄日立システムエンジニアリング株式会社 参加者】

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樋口 亮

産業流通ソリューション事業本部 産業流通ソリューション事業部
 医薬ソリューショングループ シニアマネジャー

医薬・製薬会社を担当。主にPharMartの開発・導入支援でリーダーを務める。今回のプロジェクトでもリーダーとして立ち回った。

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三田(さんだ) 絢子

産業流通ソリューション事業本部 産業流通ソリューション事業部
 医薬ソリューショングループ チーフ

樋口とともに、今回のプロジェクトを推進。現場での実作業に携わり、お客さまとも密に関わった。

■求めていたのは環境の変化に対応できるオペレーションシステム

―まずは、貴社の事業内容を教えてください。

 

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八木沼さん:新薬開発による薬物治療の進歩だけでなく、高品質なジェネリック医薬品を国内外に提供し、幅広い疾患領域における薬剤費の適正化や医薬品へのアクセス向上に貢献しています。

 

また、2021年6月からグループスローガンを「健康にアイデアを」に刷新しています。「健康」というフィールドで、これまで以上に大きな役割を果たしたいと考えています。

 

―今回PharMartを導入したくすり相談室では、どのような業務を行っていますか?

 

八木沼さん:明治グループが扱う医療用医薬品、一般用医薬品等に関する問い合わせを受け付けています。お客さまは、医師、薬剤師、看護師など医療従事者の方、患者さん、特約店の卸会社の方、このほかOCT薬品に関しては薬局の方など幅広く、一手に対応している窓口です。

 

―PharMart導入前は、業務システムにどのような課題・不満がありましたか?

 

八木沼さん:さまざまなお客さまから届く、三者三様のお問い合わせに迅速に対応したり、寄せられた貴重な情報を管理したりするため、電話の録音データやオペレーターの返答内容などを集約できるシステムを活用していました。

 

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森さん:くすり相談対応を取り巻く環境は大きく変化しています。たとえば、「医薬品の安定供給」など、数年前にはなかった分析軸が必要になってきました。しかし、既存の業務システムでは新たな検索軸や、機能を容易に追加することができません。こういった、フレキシブルな対応ができないという点に不便さを感じていました。

 

小野田さん:経営管理部としても、サーバーのリプレイスなど、システム環境を見直すタイミングにきていました。サービスレベルやコストなどを鑑みて、もっとよいサービスがあるなら、試してみたいと考えていました。

 

■連携する別々のシステムを、1つの“プロジェクト”として開発

―日鉄日立システムエンジニアリング(以下、NHS)に依頼した経緯をお聞かせください。

 

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小野田さん:NHSのWebサイトから問い合わせました。他のシステムと連携できるシステムを開発した実績こそが、お声がけした一番の理由です。当社には100以上のシステムがあり、それぞれが連携しています。その一方で、連携したシステムの開発プロジェクトは、責任や作業の分担ができておらず、進行管理が難しいという課題を抱えていました。さらに、今回はCRMとCTIの同時切り替えが必要だったということもあり、プロジェクト全体をリードしてくれるベンダーが理想的。そんな中で、NHSから「PharMartは医薬品業界に特化したCRMシステムで、CTIとの連携に関しても実績がある」と自信を持ってご提案頂いたんです。

 

―今回のプロジェクトの肝は、「連携」ということですね。実際には、どのように進められたのでしょうか?

 

樋口:PharMartと連携するCTIの開発企業には当社からお声がけをして、共同でプロジェクトに臨んでいます。事前に2社間で情報共有してから、ご提案に伺うこともありました。しかし、要件定義を進める段階で、新型コロナウイルスの1度目の緊急事態宣言が発令されてしまいました。オンラインでのミーティングがメインとなり、スムーズなコミュニケーションが難しくなりました。

 

森さん:システム開発のプロジェクトにおいて、非対面で進行させた経験がなかったので、かなり不安でした。今までの開発は対面だったので、何か疑問や問題が発生すれば、すぐにその場で細かい部分まで意思疎通できました。今回は、オンラインなのでそれができません。本当にそれでシステムが開発できるのかと。ただ、NHS側で、早々に3社間で情報共有できるようにタスク管理ツールを設定し、運用してくれたのでそういった問題もクリアできました。

 

―タスク管理ツールで、どのようなことが解決しましたか?

 

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篠原さん:リアルタイムに情報共有できることはもちろんですが、なにより課題を切り分けて考えずに済んだ点が良かったです。連携したシステム開発の場合、何か課題を挙げると往々にして「こちらに関しては、弊社ではなくあちらのシステムの問題です」「弊社ではここまで対応しますが、ここから先は対応できません」という、いわば“たらい回し”の状態が発生してしまいます。正直なところ、現場では連携しているシステムがどのように役割分担されているかわかりにくく、こういったやりとりが、少なからずストレスになっていました。

しかし、今回はタスク管理ツールに、ポンと問題点や疑問を挙げれば、NHSが課題を切り分け、「ここまではうちが担当します。この部分は、CTI開発のベンダーさん、お願いします」とCTIを担当するベンダーと情報共有しながら対応してくれました。おかげで、オール・イン・ワンのプロジェクトとして進めることができたんです。

 

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樋口:今回は、当社がCTIのベンダーさんにお声がけして共同提案したプロジェクトでした。当社がリードする立場というのは最初から意識していましたが、共同提案なので「それぞれが主体的にパフォーマンスを発揮できるようにすべき」と考えたのです。そのため、責任の在りどころに重きを置くより、お互いに課題の中身を把握し、解消のためにそれぞれで何ができるのか、何をすべきかを明確化できる体制を整えました。その意味で、タスク管理ツールは非常に効果的だったと思います。

 

■開発に対する圧倒的な当事者意識と諦めない姿勢に感銘

―PharMartを導入する際、課題となったシステム上の問題について教えてください。

 

大塚さん:ポップアップ問題、ですね。プロジェクトとしては、2020年4月から要件定義が始まり、6月から設計や開発がスタート。12月には、UAT(受け入れテスト)を実施し、翌年2月にリリースされる予定でした。ところが、UATの段階で、「お客さまから着信があった際のポップアップが他のウィンドウの下に隠れて見えない」という不具合が発見されたんです。

 

篠原さん:現場でオペレーションする立場からすると、大問題です。着信に対してのレスポンスの早さというのは、企業としての在り方であり、印象にも直結していきます。そのため、最初の数秒が勝負なのです。ポップアップの表示は現場としては譲れない課題でした。

 

三田:この不具合は、開発環境では発生しておらず、動作環境によるものと思われたので、現場にあるさまざまなバージョンの端末をお借りして、しらみつぶしに検証作業を行いました。樋口とともに、他の作業と並行しながら1ヶ月ほどかけて調査を続けましたが、不具合が発生する端末としない端末があり、原因究明はかなり難航しました。

 

小野田さん:私たち経営管理部も、さまざまなシステム開発に携わってきましたので、こういうケースでの解決が難しいことは理解していました。「システムでは解決できないかもしれない」、「社内での業務フローによるソフト対応になるだろう」と、なかば諦めていました。

 

大塚さん:しかし、NHSのみなさんは、会議室に端末を並べて一台一台、一画面一画面、警備員さんに施錠を促されるくらい深夜まで居残り、最後まで諦めずに調査してくれました。さらに、万が一に備えて、問題が解決しなかった場合の暫定的な代替システムまで考えてくれました。最終的には、こちらの動作環境の問題だったのですが、原因が分からないなか、ここまで地道に丁寧な対応をしてくれて、さらにスピード感を持って暫定と恒久の対応プランを立ててくれたことに、「ここまで私たちのためにやってくれるとは」ととても感銘を受けました。

 

―無事にシステム開発が終了、本番環境への切り替えはスムーズでしたか?

 

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大塚さん:結果的にはスムーズな切り替えができました。新旧システムを同日に切り替える必要があったのですが、システム開発に携わったNHS、CTIシステムベンダー、旧システムベンダー、当社のくすり相談室、情報システムグループという多くのメンバーが関わるプロジェクトの性質上、スケジュール管理に問題があったのです。前のベンダーの作業終了が次のベンダーの作業スタートになる工程がいくつもあり、進行状況をこちらで把握しなければなりませんでした。各ベンダーからスケジュールを出してもらえたのですが、形式がバラバラで、ベンダーごとの作業の対応関係がわからず、進行の全容は把握できない状態…。それを統一したスケジュール管理表にまとめてくれたのが、NHSです。

こちらが困っていることをNHSに相談すれば「それは担当ではない」と断ることなく、いつでも応えてくれました。「ともにプロジェクトに取り組んでくれている」と感じられましたし、とても心強かったです。

 

■DXで進化するコミュニケーション。対応できる柔軟性と拡張性に期待

―現在、PharMartは不具合なく安定稼働していると伺っています。今後、どのように活用したいか、お聞かせください。

 

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森さん:旧システムは、フレキシブルではありませんでした。その点においても、PharMartはリリース後も細かくカスタマイズできており、システムの進化の可能性を感じています。今後も、くすり相談室を取り巻く環境変化に対応できる柔軟なサポートをお願いしたいですね。

 

篠原さん:私もそれを望んでいます。たとえば、現在は電話でのコミュニケーションに対応しているシステムですが、実際のお問い合わせではテキストコミュニケーションも増えています。さらに、これから先は映像を交えたやりとりも必要になってくるかもしれません。さまざまなコミュニケーションの変化や要求に対応できるシステムの拡張性に注目しています。

 

八木沼さん:このほか、今後も医薬行政の変化に対応する必要があるでしょうし、当社としても新たな領域に挑戦して、事業が拡大する可能性もあります。それに合わせて私たちの業務も変化しなければなりません。さらに、DXによってAIや音声認識などがくすり相談対応に活かされることも考えられます。ぜひ当社とともに、新しいくすり相談対応を創造していただきたいと思います。

 

三田:ありがとうございます。これからも私たちのシステムによって、より業務が効率化されるよう、お手伝いしていきたいと思います。それと同時に、柔軟でスピーディなサポートにも力を入れ、よりNHSを信頼してもらえるよう努めます。

 

樋口:今回はコロナ禍ということもあり、私たちも手探りな部分があったため、かなり泥臭い開発となりました。私個人の思いとしては、もう少しスマートな開発で、もっとお客様のご負担を減らせたのではないかと考えています。この経験を糧に、さらにお役に立てるNHSを目指していきます。今後ともよろしくお願いいたします。

 

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